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伊能測量が測った星々(その4;日本最東端、ニシベツ)

 寛政十二年五月二十八日(西暦1800年7月19日)、伊能忠敬は箱館からクナシリ迄の先触れを発して箱館を出発し蝦夷地沿海を反時計回りに測り始めた。そし一月半ほど経った彼岸入り直前の七月二十九日(9月17日)にアッケシに到着。実は、このアッケシからは根室経由でクナシリに行くつもりであったが、このあたりから人足も調達できなくなったので、舟で前に進むことにして現在の根室本線沿いの川を上り、途中からは陸地を進んでアッケシ持ちの番屋のノコリベツで宿泊。翌日も無測にて前進してアンネベツの番屋に宿泊。ここで根室からの迎舟を2日待った。ところが都合で迎舟はニシベツから来ることになり、八月七日(九月二十五日)ようやくニシベツに到着出来た。幸い、晴天だったので天測することが出来た。
 目的はあくまでもネモロ経由クナシリ行であったが当時は鮭漁でネモロは無人の上、人不足でもあるので測量はここまでで終わりにしてくれとの役所からの要請されたので、この地から引き返すことにした。

     

ニシベツでの天測の実測データ
 ニシベツでは日暮れになった直後(17:24頃)から3時間半後の4ツ時近くまで(21:52頃)31個の恒星を測ってニシベツの緯度が北緯43度23分であるとの結果を得た。
     

天測の星の88星座での範囲

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