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御用先触れの威力

 江戸時代の交通事情についてHPを眺めていたら、やさしく説明してある記事をみたので、紹介し補足する。青色は原文である。

 ●伝馬役 宿駅は公用旅行者の利便のために設けられたもので、伝馬役(でんまやく)が第一の任務でした。宿駅には問屋が置かれ、馬や人足が常備されて、幕府の公用旅行者は将軍名義の朱印状や老中・京都所司代等が発行する証文によつて、その文面に示された数の人馬を次の宿まで無賃で、またその数を超過する分は御定賃銭で使用することができました。 大名などは、その身分・石高に応じて定められた範囲で、御定賃銭で人馬を使用することができ、それを越える分は相対賃銭で人馬を使用しました。相対賃銭は人馬使用者と駄賃稼ぎの者とが相互に交渉して賃銭をきめるもので、御定賃銭の二倍というのが相場でした。 一般旅行者も宿駅の人馬に余裕のあるときは、相対賃銭によってこれを使用することができました。

 このような制度によって、伊能忠敬は第3次測量以降、勘定奉行連署のお証文で定められた数の人馬を無賃で使用できた。ただ、これはあくまで主要街道の話であって、伊能が測った沿岸各地に適用されたかといえば、そんなことは無かったであろう。 沿岸集落は幕命により懸命に人足を集め、許可された定数を遥かに超えた人数が拠出された。 。

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